May 7, 2016
自然と人の手
新たな計画敷地は母屋の庭と畑の一部。
それにしても気持ちの良い庭と畑だった。
人の手が加わった自然。
みんなが美しい自然と賞賛する多くは、人の手が加えられている。
よく耳にする話。
この言葉には、手つかずの自然などほとんど存在しないという皮肉と、人の手が加えられた自然は美しいという肯定的な意味があると思う。
僕は後者の考え方に共感を持つ。
なぜ、人は手が加えられた自然を求め、心動かされるのか。
ひとつに、身勝手な話ではあるけれど、ちょうどいい自然だからだと思う。
僕たちは自然の美しさ以上に恐ろしさを知っているから、ある程度の距離をとったり、人の手を加えることで共生している。
ひとつに、加えた人の自然や他者に対する想い、考えや、時間が対象物に表れるからだと思う。
まさに、その人自身を見ているような。。。
あれ?自然だけの話ではないですね。
人の手によって作られた全てにおいて、心動かされるモノ・コトには作り手を感じ取ることができます。
僕も、その時と場・住まい手・自分に誠実に向き合いながら設計に励みたいと感じたのでした。